マネジメントの良書はたくさんありますが、実際の職場でそのまま活かそうと思ってもうまくいかないことも多くあると思います。そこで、「その社員の性格に合わせたマネジメント」ができないものか、シリーズで紹介していこうと思います。
もくじ
裕福な家庭で育った人の場合
まずは第一回で、自分のケースから紹介しようと思います。
自分の父親は大手銀行の重役でした。年収は1,800万円だったそうです(バブルを経験した段階の世代!)
父親の口癖は「金の心配はするな」と「恥ずかしい真似をするな」でした。
しつけは厳しかったけれど、金銭的なフォローは徹底していたので、進学や習い事など、やりたいことはすべてやってこれたかなと思います。
だから優秀になった。といいたいところですが、なかなかそうはいきませんでした。
ボンボンってどんな性格?
身の回りにお金持ちの子供はいますか?
僕は現在(2019年)37歳で、これまで4社の転職経験があります。そこで見てきたボンボン(金持ち)を考察してみました。あくまで傾向ですが、こういう人が多かった。
余裕がある
小さい頃から箱入り娘、息子で育っているので、つねに「守られている」「助けてもらえる」という実感を持っています。
社会人になってもこの意識が抜けることはなく、会社が守ってくれる。上司が守ってくれると思っています。したがって、ピンチになってもなぜか余裕。あせらないです。
危機的状況になったとしても誰かが助けてくれると思っているので、どこか「余裕さ」を持っています。
甘え上手
助けをかりることにも慣れているので、甘え上手です。幼い頃から、誰かに教えてもらったり、フォローしてもらうことに慣れていますので、社会人になっても甘え上手なのです。
その分、「すぐに相談する」「素直に聞く」という姿勢があり、部下、後輩としては可愛い存在になるでしょう。
まわりを気にする
裕福な家の親御さんはたいてい、体裁を異常に気にします。特に60代中盤以上の親では顕著です。
1億総中流家庭の時代ですから、「ふつう」であることがよしとされていたのです。したがって、「まわりと同じ」「ふつう以下は生きる価値ない」というポリシーを持つ人ばかりです。
こんな両親に育てられたら、いつだってまわりと比較されてしまうし、常識、ルール、マナーを教育されます。結果、以上なまでに「周囲の目」を気にするようになります。
例えば周囲に人が多い状況で叱りつける、といったことは避けるべきです。
ハートが弱い
小さい頃から甘やかされています。なんでも買ってもらえたし、お金に困ったこともないし。
なので常識や普通(よりもちょっといい)。このレールから少しでも外れると非常にストレスを感じます。上で書いた「周囲の目」が気になってしまうのです。
心に余裕がある、というのはあくまで通常時の話。例えば営業で売上が足りないため、詰め寄られたりしたら、その日は食事すら取れなくなります。
一方ちょっとおだてると有頂天になるというお調子者的な部分もあります。ぬくぬくと育ち、温厚で素直なため、周りに影響されやすいんですね。
ボンボン社員どう扱うべき?
こんな特性を持つボンボン社員ですが、マネジメントをするにあたってはどのように接するのがいいのか、紹介していきます。
まずは褒めて育てること
ボンボンは、成功者の両親に育てられているため、子供の頃から教育やしつけが厳しく、あまり褒められる経験がありません。大人になっても劣等感やコンプレックスをかかえています。
ボンボンが本当は両親から言われたかったのが「すごいね!」の一言です。
評価する、それが難しければ存在だけでも認めてあげると、非常に喜び仕事へのモチベーションも高まるのです。
◼︎ 具体例
・帰り際に「いつも遅くまでありがとう」
・この前の(企画、提案、制作物、気配りなど)よかったね!
仕事に厳しいが性格が優しい上司、先輩をつける
ボンボンは非常に打たれ弱いです。ちょっと厳しい先輩、上司にあたってしまったら速攻退職する可能性も否定できません。
そこで先輩、上司を誰にするか、が重要であり、ここでうまくいくとどんどん知識、スキルを身につけていきます。
なにせ、小さい頃からしつけられ、習い事なども多く経験しているので、教えられることには慣れているのです。(ちなみに我が家はピアノやヴァイオリンなども習っていました)
ボンボンは素直なので、教え上手と一緒にいると、ぐんぐん成長します。
ハードルを下げて接する(口には出さず)
期待するから、裏切られ、落胆して、厳しくしてしまうんです。はじめからボンボンに期待しなければ、そんなにイラつくこともないでしょう。
もしついイラついたり、叱りつけてしまいのであれば、「なぜあの人との対話はうまくいかないのか?アンガーマネジメントで即解決!」の記事に、対策を記しています。
おわりに
あくまで傾向ではありますが、もし職場に「お金持ちの子供」がいるようなら、このような視点で観察してみてください。特徴が分かってきたら、これまでの指導方法を、伝え方を変えてみたらかなりワークするかもしれません。
一人一人に合ったマネジメントをして、役職、マネージャーの方々の気苦労も軽減していきたいですね!